のび太と恐竜見てきましたー。
初日ということでそれなりの時間並ぶ覚悟だったのですが、それでも観れないとマズイと思い劇場に電話したら全然座れるとのこと。映画館に電話したなんて初めてだよ!
新所沢の映画館、昼3時の回で7割の入りでした。家族客が殆どでしたね。上映前、自分の席の前に早くもグズッている子供が座ったので即席移動(笑)。
こんなに子供客が多い映画は本当に久しぶりだったんで不安でしたが、結構みんな集中して観てたと思います。思った事を口に出してしまうのは子供だから仕方ないとして。全プレのドラえもんチョロQみたいのを厭きた子供はジーコジーコいじり始めたりw。まぁ、問題ない範疇でした。渡辺監督も子供向けの分かり易い笑いをポイントポイントで上手く入れてましたからね。子供客嫌だなと迷っている方、恥ずかしくて観れない方、他の人は誰もあなたのことは気にしていません(笑)。是非劇場で!


どこからどこまでネタばれか分からんのでネタバレ嫌な人は読まないで下さい。


映画はもう素晴らしかったのですが、期待しすぎたせいもあったのか物足りなく感じるところも(贅沢)。トータルな満足感だと「ぼくの生まれた日」などの方が上かもしんないですね。初めての長編でやりたい事もありすぎて尺の配分が上手く行かなかったのかも。最初で自分が興奮しすぎたのもあるのかな。


作画面はもう言わずもがなで素晴らしかったですよ。プロモ映像のテンションが延々最後まで続きます。普通の客が笑わないところで延々ニタニタ笑ってました。去年の劇場ワンピに負けず劣らずの作画アニメじゃないかと。作画だけでもうお腹いっぱい。
動きだけでなく小西さん(の功績なはず)の仕事も良かったです。プロモのピー助が生まれる場面でキャラクターの実線に強弱や鉛筆のかすれた感じがついて(実線が途中で途切れていたり!)いて、これはここぞという場面で使う最終手段的なものかと思ってたんですよ。…なのに、それが全編に渡って頻繁に出てくる。
これ、どうやってるんでしょう?サッパリ分かりません。「山田くん」では似たような事やってるものの、ジブリだしトゥーンズ(仕上げソフト)だしで、一般的なセルアニメと同じレタス(というソフトを使っているはず)であの表現をするのは相当困難なはずです。作監で線の強弱でつけたとして動画であの線を忠実に拾うのは不可能だろうし、かといって全原画というのもちょっと現実的でない。山田くんは一枚の絵を作るのに二枚動画描いてたけど、ドラ映画でそこまでの労力が許されそうな気がしない。ん〜…分からん。
普通のドラ映画より動画検査のテロップが優遇?されていたのはやはり動画が頑張っていたということかな。あの線の快感は劇場の大画面じゃないと堪能できないですよ。
見事なまでに影をつけないのも潔かったです。あとはキャラクターの表情の豊かさですね。
ピー助誕生、タイムマシン二度目、ティラノの襲撃(エフェクト)、焚き火(線がヘロヘロに…!)、クェツァルコアトルスの空中戦、ジャイアンのピッチャー返し、決壊、別れのシーンあたりが特に超絶作画だったかな。


個人的にはのび太の部屋の描写もツボでした。普段は6畳ほどの部屋が今回は4畳半くらいになっている。この狭さ、いつもと違う家具の配置に渡辺監督のこだわりを感じました。そして、例によってドラえもんじゃありえないアングルにカメラに置いているのがイイ!机ナメてるカットとか。押し入れの真俯瞰もありそうで見るの初めてかも。部屋以外の家の中の生活感も良かった。
そういえばのび太の部屋って畳だったりカーペットだったりしたのは何故でしょう?映画中どれだけ時間経過があったのか分からんのですけど。


撮影も頑張ってました。作画好きの自分の目だと入射光が五月蝿く感じてしまうんですけど(笑)。微妙なパラの入れ方が巧い!3Dカメラマップも効果的に使われてました。
ピー助の声は子供時代は文句なく良かったです。大きくなってからはちょっとキツいかも。


映画観終わった後、雑誌「もっとドラえもん」を立ち読み。渡辺監督、大山のぶ代インタビューなどが。大山さんのインタビューで面白かったのは今回、原画進行(制作?)でクレジットされていた(はず)別紙直樹さんの話で、別紙さんはお父さんもドラ映画の歴代プロデューサーを務めていたとか。親子二代でアニメの制作…!お父さんが制作プロの社長というなら兎も角、俄かには信じられないような話ですね。原画進行というのは原画のおっかけだけする人なんでしょうかね?


公開終了前あたりでもう一度観に行くかも…。