(演劇)ビューティフルドリーマー

風人物語」脚本のじんのさんの作演出によるお芝居。
とりあえずパンフレットにどでかく書かれている文字に痺れました。


「じんの、お前なら何やったっていいよ」 押井守


押井さんが出来たものを観劇することは恐らくないんだろうけど観たら観たでダラダラと説教が始まるんでしょうね(笑)。じんのさんと押井さんの関係については「前略 押井守様」という本をご覧頂くとして、昨日久々に読み返してみたところ「御先祖様」は当初じんの脚本で行く予定だったらしいという衝撃の事実が(いや、前に読んでたんですけど忘却の彼方に…)。押井さんが彼を「風人」に起用していることからも分かるように、じんの脚本というとナチュラルな台詞、というイメージがあったのでかなり驚きました。
今回の「ビューティフルドリーマー」はその名の通り「うる星やつらビューティフルドリーマー」の舞台化です。とはいってもあたるもラムちゃんも登場しません。
永遠に続く学園祭前日というモチーフだけを拝借した芝居となっています(基本的に)。
唯一映画版と同じ登場人物?は夢邪鬼。メイド服を来たおねえちゃんのね(笑)。
映画版と同じ台詞も幾つかありました。校長先生が「桃太郎はジンギスカンに何たら〜」の長台詞(そこだけ違和感ありまくりで客席に苦笑がw)や、サクラ先生と温泉マークの会話など。
芝居を観てつくづく感じたのは"永遠に続く学園祭前夜"という世界だけで自分は許せてしまうなぁと。お化け屋敷の出来に対してああだこうだと騒ぎ立てる高校生たちの姿を観ているだけでいい。となると「どう終わらせるのか」に感心が行くものですが、じんのさんの書いた結末は映画版よりも何というか良くも悪くも枯れてない、という感じかなぁ。舞台版だと"永遠に続く学園祭前夜"を積極的に肯定しているような気が。それでいいのかという話もありますが、自分としてはいいのだと思いたい(笑)。



前略、押井守様。

じんのひろあきインタビュー、タツノコ四天王、のうちの三人(西久保・真下・うえださん)による座談会、押井さんのタツノコぴえろ時代(主に)の仕事を検証するインタビューだけでも読んで損はないです。