十二人の優しい日本人

ワウワウの生中継で観ました。観れるのはありがたいんだけど演劇の生中継って意味ないよ!
舞台の生の感動を一緒に味わってもらいたいという三谷幸喜の意向らしいけど、別に生中継したからといってTVで観る事には変わりはないわけで…。生の舞台はTVで観るより断然素晴らしい、ってことを伝えたいなら生放送ではなく編集をガチガチに決め込んだ最高の舞台録画映像に仕上げた方がいいんじゃないの?
生中継ということで不安要素だった編集は全くと言っていいほど気にならなくて録画スタッフの仕事には感服しました。スイッチャーの人なんて大変だったろうなぁ。
できれば芝居は劇場で観て欲しいと常日頃から仰る三谷さんですが三谷芝居ともなると需要と供給がかみ合わなさすぎるわけで…。1万2千円もかかるチケットを普通にGETするのも不可能に近いしオークションで手に入れようとすると更に倍はかかりますから自分ごときには決して手に届かないものなのです…。
三谷さんは懲りずに初めて手掛ける歌舞伎も生中継するらしいです。

で、肝心の舞台はというと映画版が大好きな自分からすると正直物足りなかったですね…まぁ映画を10回近く観ているせいもあります。中継という事もあって気持ち良いカット割りになってないのも大きい。今カメラに映ってない人の表情が観れないもどかしさ。映画版だとその辺は巧妙にコントロールされているのですが。
演技の間のとり方もどうも性急すぎて気になりましたね。これもまたやはり映画版と比較してしまうせいかもしれないけど。
そして、キャスティング。江口洋介がなぁ…。映画版のトヨエツの方が断然良かったですよ。あのキャラが一番好きなんだけど、江口版だと演技過剰で頭が良さそうな感じがしない…。鈴木砂羽はどう観ても天然主婦なキャラじゃないでしょうて。石田ゆり子とチェンジした方がハマってたのかも。
山寺宏一さんは変な髪形で頑張ってました。