ナルト3

ナルトはお話的にはこれまでで一番良かったですね。いい感じで子供向けになっていたんじゃないでしょうか。少なくとも子供が喜ぶかは知らないけど、親が子供に見せたいと思わせる映画にはなってると思う。メインキャラと同人数の敵キャラと戦って最後に主役がボスをやっつけて大団円、のジャンプ映画の黄金パターンに則っているとはいえ、うまいとこゲストキャラが機能してました。正直都留さんがこういう方向性で映画を作るとは思ってなかったのでいい意味で意外でした。
あとはもっと時間があれば…ということですよね(苦笑)。「とりあえず完成しました」感は過去2作に比べて最もありましたね。作監入ってないんだろうなぁというカットがかなり…。背景も昨年の美監さんの頑張り(と横の繋がり)が相当なもんだったんだなぁと今更気付かされました。
作画で良かったのはやっぱ松本さんのシーンですか。TVシリーズよりも大胆な動きをつけていますね。
嵐の中サーベルタイガーを助けるあたりも良かったですね。パンフを見ると多重分身のナルトの絵が凄い事になってます。作画さんが初めにアクションプランを立てるときのような…。
都留さんが監督だけに3DCGもBGのパース変化に主として使用されていてなかなか効果的でしたね。
予告で暗いと感じていた夜のシーンは映画館で見るとさほどじゃなかったです。暗いところで見ると大丈夫で、明るい部屋で見ると暗く感じるはず…?暗さより気になったのが夜シーンのセルの色味。夜のシーンで一律同じ色味なのでたとえばBGに部屋からの光が干渉した場合、キャラの色は暗いままで馴染まないんですよね。時間があれば色指定なり撮影なりで微調整できたんでしょうがね…。短期間で圧倒的な物量を捌くしんどさを見せつけさせられた映画でもありました。まったくもって他人事じゃないな、と……。